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インハウス化を成功させるプロセス

投稿日
2025.1.21
更新日
2025.1.28
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インハウス化は、外部への業務委託から自社内での業務遂行へ移行することです。コスト削減やスピードアップ、ノウハウ蓄積を図る取り組みで非常に重要です。しかし、どのようなプロセスや手順で進めればよいのか分からず、導入に踏み切れない企業も多いのではないでしょうか。本記事では、インハウス化の 導入ステップを、具体的な進め方を解説します。

企画段階からプロジェクト開始、そしてPDCAを回すまでの流れを示し、実運用で押さえるべきポイントを明らかにしていきましょう。

インハウスの希望割合

出展元:PR TIMES(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000452.000055900.html)


インハウス化のプロセスとは?

インハウス化は、単に「外注をやめて社内ですべて行う」というものではありません。成功させるためには、組織の目標に合わせた段階的な導入ステップが不可欠です。特にプロジェクトチーム編成や外部リソースをどう活用するかがポイントになります。具体的な手順や導入ステップを順に見ていきましょう。

STEP1:インハウス化の企画とビジョン設定

インハウス化を始める際、最初のステップは「何のためにインハウス化を行うのか」を明確にすることです。たとえば、広告運用のコストを削減したいのか、情報発信のスピードを上げたいのか、あるいは社内にデジタルマーケティングのノウハウを蓄積したいのか――目的がはっきりしていれば、その後の導入ステップや必要なリソースを的確に見極められます。

  • ゴール設定:売上やリード獲得数、ブランド認知度など、数値化できる指標を定める
  • スコープ選定:一気に全業務を内製化するのではなく、広告運用やSNS運用など、まずは一部から始める

STEP2:組織内での稟議・メンバー選定

次に、インハウス化に必要な稟議を通すことと、実務を担うメンバーを決めることが重要です。特に、社内での合意形成や上層部のサポートが得られない状態ではスムーズに進みません。稟議書には、費用対効果や予想される成果を盛り込み、決裁者が理解しやすい形で提案しましょう。

  • 稟議のポイント
    • 現在の外注コストとの比較
    • 想定される工数(人件費)やツール費用
    • 予測ROIやリスク回避策の提示
  • メンバー選定
    • プロジェクトリーダー:進捗管理や社内調整を担当
    • マーケティング担当:分析や広告運用の知識を活かす
    • クリエイティブ担当:デザインやライティングが得意な人材を配置

STEP3:必要なスキル・ツールの選定

インハウス化を進めるうえで欠かせないのが、専門スキルと適切なツールです。社内に十分な経験者がいない場合は、外部から採用するか、研修サービスを活用してスキルアップを図る方法もあります。また、運用をサポートするツールの導入も検討しましょう。たとえば、広告管理プラットフォームやSNS分析ツール、タスク管理システムなどが挙げられます。


各種ツールの特徴と料金


STEP4:インハウスプロジェクトの運用体制構築

必要な人材とツールを揃えたら、いよいよプロジェクト開始です。ここでは具体的な運用体制を整備し、社内ルールやフローを可視化することが重要になります。広告運用を例にすると、以下のようなプロセスが一般的です。

  1. 施策の計画立案:どのメディアに、どんなターゲットへ広告を出すか
  2. 素材作成・入稿:クリエイティブ担当者と連携して広告バナーや文章を作成
  3. 運用・分析:実際の効果測定(CTR、CVRなど)を毎日/週ごとに行う
  4. レポーティング:社内外への報告と次の施策へのフィードバック

これらを円滑に回すためには、担当者がタスクやスケジュールをしっかり共有できる環境づくりが欠かせません。また、定期的にチームでミーティングを行い、成果を確認・改善するサイクルを構築しましょう。

STEP5:PDCAを回すためのコツ

インハウス化が軌道に乗ってきたら、PDCA(Plan-Do-Check-Act)サイクルを継続的に回し、施策を改善していくステージに移ります。外注の際は、代理店や制作会社が行っていた検証作業を、自社の責任で行う必要があるため、より深い分析と素早い修正が可能となる反面、負荷は増えがちです。以下のコツを押さえておきましょう。

  • 優先順位の明確化:すべてを完璧に取り組むのではなく、効果が大きい施策から最適化を進める
  • 定期レポート作成:週次や月次での数値レビューを行い、何が成功要因かを定量的に把握する
  • ツールの活用:分析やレポーティングを自動化できるツールを使い、時間を有効活用する

外部リソースとインハウスのバランス

インハウス化はあくまで手段であり、業務のすべてを社内に閉じ込める必要はありません。場合によっては、コア業務のみインハウス化し、専門性が高い分野やスポット的な部分は外部リソースに委託するほうが効果的なケースもあります。自社にない技術を補完する意味で、コンサルや制作会社と連携する選択肢を検討してみましょう。


インハウス化に関する調査

出展元:PR TIMES(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000452.000055900.html)


インハウス コンサル 導入事例

たとえば、ある中堅メーカーでは、広告代理店に一任していたWeb広告運用を内製化すべく、インハウスコンサルを導入しました。具体的には、マーケティング支援を専門とするコンサルタントを一定期間社内に迎え、ノウハウ移転を受けながらチーム体制を整備したのです。その結果、代理店とのコミュニケーションコストが大幅に削減され、広告予算を抑えつつ成果を向上させることに成功しました。

  • 導入背景:広告費の高騰とタイムリーなキャンペーン実施の難しさ
  • コンサル期間:3か月の短期集中支援、その後は月1回程度のレビュー
  • 成果:広告費約20%削減、CV(コンバージョン)率の安定化、チーム内に運用ノウハウが浸透

このように、社内にマーケターが少ない状態でも、インハウス化をサポートするコンサルを活用することで、スムーズかつ短期間で成果に結びつける事例が増えています。

他にも導入事例についてまとめておりますのでこちらからご覧ください。

弊社事例ページ

 

まとめ

インハウス化のプロセス・導入ステップでは、企画立案から稟議・メンバー選定、スキル・ツールの準備、プロジェクト開始、PDCAサイクルの運用まで、一連の流れを丁寧に踏むことが大切です。目的をしっかり定めたうえで導入を進めれば、コスト削減だけでなく、スピード感やノウハウ蓄積といったメリットが得られます。

しかし、全業務を無理に内製化する必要はありません。外部リソースやインハウスコンサルの活用も視野に入れながら、自社にとって最適なバランスを探ることがポイントです。短期的にコンサルを導入しながら、自社のメンバーが成長していくかたちをとれば、比較的リスクを抑えつつ確実にノウハウを獲得できます。

今後も市場環境の変化は続くため、インハウス化が時代のニーズに合わなくなったら柔軟に外注に切り替えるなど、状況に合わせたプランの見直しも欠かせません。まずは小さな範囲からインハウス化を始め、段階的に社内へ取り込んでいくことで、ビジネスの持続的な成長を図ってみてはいかがでしょうか。

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著者情報

別府 大樹

Daiki Beppu

別府 大樹

                                       

株式会社PromotionInHouse 代表取締役CEO

新卒で三菱UFJ信託銀行入社。その後、外資系アドテクノロジー企業3社にて約10年勤務。デジタル広告の営業と運用業務、広告主サイドとメディアサイドにて幅広く従事。外資で働く傍ら、2017年、システム受託開発を提供するreservele株式会社を創業。その後、2024年、デジタルマーケティングの民主化を目的とし、株式会社PromotionInHouseを創業。